社交ダンスドレスの肩紐作り✨
ただ今オーダーのラテンドレスを作っています。
ちょうどいいので、この機にドレス用の肩紐を多めに作っておこうと思い立ち…。
凝り性が発生して、どんな肩紐が一番良いか研究中です(^-^)
たくさんのドレスを見てきましたが、ドレスやメーカーによって、肩紐はさまざまです。
よく見るのは、
①ゴムを2wayストレッチのベージュの布でくるんだもの。少し光沢のあるタイプだったり、マットだったり。
②ゴムを2wayストレッチのベージュのパワーネットでくるんだもの。
③ゴム自体がベージュのものを、そのまま肩紐に。少し綺麗目の、しっかりしたものです。
私が持っているドレス数着の中で、上のもの全てが入っているのですが、それぞれの特徴としては、
①肌触りが良い。やや滑りやすい。伸縮性が良く、伸縮性の持ちも良い。石を貼るとやや取れやすい。
②少し肌触りはガサガサするが、滑りにくい。経年でやや伸縮性が減り、硬くなる。石を貼ると比較的取れにくい。
③目立ちにくくて見た目は良いが、劣化が早い。伸びてしまい、固くなる。薄いので肌当たりが少し痛い。石との相性は、①と②の間くらい。
こんなところでしょうか。
石を貼らず、肩紐が取れにくいような構造のドレスの場合は、①がオススメです。
肩紐が取れる心配のある構造の場合、もしくは石を貼る場合は、②がオススメ。
③は、私が使用した限り、あまりオススメはできないような…。とにかく目立たせたくない、または短時間の着用の場合などには良いかもしれません。
今回作るドレスは、肩紐に石を貼り、露出が多いので肩紐が頼り…のようなドレスなので、②の、パワーネットを使うタイプにしたいと思います。ただ、伸縮性の問題を解決するため、ちょっと工夫してみます。
社交ダンスドレスの肩紐の作り方
2wayのライクラを中に仕込んで、表にはパワーネットがくるようにしてみました。
これで、ライクラの伸縮性、クッション性を兼ね備えた肩紐になるかなぁ、と。
研究のために作ってみたのがこの3種類
左から、パワーネットのみを3重巻き、ライクラとパワーネットを重ねて1重巻き、ライクラのみ1重巻きです。全て作り方は、最初にジグザグミシンでとめて、布を巻いてまた最後にジグザグミシンでとめています。糸は、レジロンという伸縮性の糸です。
横から見ると、一番下のパワーネットのみはやや厚みが頼りないのがわかります。肌当たりが固めなのと、布の量も使ってしまいます。
真ん中のライクラとパワーネットの1重巻きは、厚みもあり、ちょうどいい感じですね。やはりこれで良さそうです(^-^)
ストレッチ生地にストーンを貼る難しさ(´;ω;`)
試しに石も貼ってみているのですが、ボンドの量も、たっぷり、少なめ、と変えてみています。
そもそも、こういった衣装に使われる生地は、ナイロンのものがほとんどで、それに対してナイロンを接着できるボンドはほとんどありません。全くできないわけではないのですが、取れやすいのですね(´;ω;`)伸縮するものに対して接着をするというのは、接着剤のメーカーさんにとってもかなりの難題なんだそうです。伸縮するナイロンに石を貼りつけるのが、結構ハードルが高いのがわかりますね(・_・;)
パワーネットは、ナイロンですが凹凸があるので、繊維に入り込んでボンドが噛みやすい気がします。
ボンドは、瞬間接着剤のように強固になるものが強いわけでもなく、伸びたり衝撃が加わるシチュエーションでは、弾力を残す接着剤の方が強かったりします。固いものは、パリっと取れてしまうのですね。
逆に柔らかいボンドは、布の伸縮には付いていきますが、スワロフスキーは固形物なので、スワロフスキーと離れてしまうのです。
今はある程度品質に満足している、ドレスメーカーさんが使っているプロ仕様のボンドを使っているのですが、
いつも気になるボンドを見つけては取り寄せて、より良いボンドを探している途中です(^-^)
より強く接着して、時間が経っても、できればクリーニングしても石取れが少ないものにしたいですね。
ボンドの量は、私の感覚ですが、石から見えるか見えないかでほんの少しはみ出すくらい、でも厚みは薄く、がベストです。一番取れやすくなってしまうのが、ボンドが分厚い時。次に取れやすいのが、ボンドが石の面積より小さい時です。これは石と布の間に隙間ができて、取れるきっかけが生まれてしまうからですね(・_・;)
より良い品質を目指して、まだまだ研究を重ねていきたいと思います(^-^)