社交ダンスドレスのリフォーム

ご依頼を頂いて、社交ダンスのラテンドレスのリフォームをすることになりました。

リフォームの内容は、ドレスのインナーパンツを、開閉式に作り直して欲しい、とのこと。

 

少し社交ダンスのドレスのつくりを説明しますと…。

社交ダンスのドレスの多くは、中は一続きの水着のようなものが土台になっていて、体にしっかりフィットするようになっています。動きが激しいので、それによってドレスがめくれたり、上に上がってしまったり、ずれたりしないように。そして体にフィットさせて美しいラインを出すためでもありますね(^-^)

しかしその分、脱ぎ着が結構大変なものなのです。特に困るのは、パーティーや試合の途中のお手洗い。ドレスによっては、インナーのパンツの部分がボタンやホックで開閉できるようになっていて、ドレスを全部脱がなくても済むようになっています。特に、スタンダードのボリュームもあって長いドレスなどは、脱ぐのが大変、というだけでなく、脱ぐと思いっきり床に付いて汚れてしまう危険もあるので、この開閉式になっている場合が多いです。

それに比べて、ラテンのドレスや、石を貼っていないいわゆる「準正装」と呼ばれるドレスなどは、開閉式になっていないものも多いのですね。

 

ご依頼いただいた方も、「パーティーの時のお手洗いが大変。自分が面倒というのもあるけれど、お手洗いが混んでいると、脱いだり着たりで時間がかかってしまうのが他の方に申し訳なくて焦ってしまったり、背中のチャックを上げるのを誰かにお願いしなくちゃいけなかったり…。」との理由で、パンツ部分のリフォームをご希望でした。確かに、せっかくの晴れ舞台の日に、衣装のことでストレスがあるのはもったいないですよね。少しでも心配事なく、気持ち良く過ごしたいものです(^-^)

 

今回は、お直しを順を追って解説していきたいと思います!

 

まず、パンツを開閉できるように前後に分けます。ちょうどパンツの前後の合わせで縫い目のあるつくりだったので、この縫い代をこのまま使っていくことにします。

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リッパーで、生地を傷つけないよう慎重に縫い目をほどきます。足周りのゴムも中でつながっていたので、ゴムもほどいて前後で分けました。

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私自身のドレスのこの開閉部分が、布だけなのが強度的に頼りなく感じていたので、薄いゴムを入れることにします。ずれないようにしつけもして…最近、こういうひと手間が大事だな~と実感中。

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ゴムと一緒に縫い代を折り返して、ジグザグミシンをかけたところです。この2wayストレッチの生地は、ほつれないので端の始末が必須ではありません。切りっぱなしのまま、ジグザグで留めつけることが多いです。変に三つ折りにしたりすると、逆にかさばって汚くなったりします。

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合わせてみると綺麗に重なります。

切り離したために、前後の幅に若干ずれが出ていたのですが、幅の広い後ろ側の生地に入れたゴムを少~し引っ張りながら縫って縮めることで、解消できました。

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開閉できるようにスナップボタンを付けていきます。小さすぎると外れやすく、大きすぎると着用感が悪くなるので、程よい大きさのボタンを。

安いものはスナップの締め付けにバラツキがあったり、緩むのが早かったりするので、ある程度値段のするものをおすすめします。やっぱりしっかりしています(^-^)外れたら大変な場所ですので…ね。

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綺麗につきました♪

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裏側から見てもばっちり♪

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綺麗に仕上がったので良かった♪そんなに時間はかかりませんが、ちょっとコツがいるかな、という感じです。ストレッチの生地の扱いは、うーん。「慣れ」ですね!

 

これでパーティーの日をストレスなく楽しんでいただきたいです(^-^)

 

それにしても、まっかっかな写真のオンパレードになりましたね(笑)

実況中継的な記事書く才能無いのかも。もうちょっと写真に変化をね…ごにょごにょ。それではまた!